過去問を解き始めると…
- 「算数だけ点が安定しない」
- 「国語の記述の点数が読めない」
- 「理社は合格者平均を越えてるのに不安」
こんな悩みが必ず出てきます。
じつは、
過去問は“科目ごとに点数の見方が全然違う”。
点数の上下だけでは、その子の実力が正しく見えません。
この記事では、
算数・国語・理科・社会の “正しい点数の読み方” をまとめます。
算数|点数がぶれやすい科目。1回目から合格点を狙わなくてOK
算数は
- 問題構成
- 難易度
- 1問あたりの配点
が学校によって大きく違う科目です。
① 1回目は点がズレて当然(むしろ普通)
算数は“慣れ”の科目。
初見年度は、合格点の6〜7割でもOK。
② 合格者平均に届かなくても気にしない
特に難関校は
- 数問落としても受かる
- 大問1つ丸ごと落としても合格圏
というケースは本当に多い。
③ 見るべきは“どこで落としているか”
- 計算ミス → 直せば伸びる
- 図形が弱い → 対策すれば伸びる
- 大問後半が取れない → 普通
内容の分析 > 点数
これが算数の鉄則。
国語|点数は“採点者のブレ”が大きい。記述は幅で見る
国語は、
過去問の中で 一番点数にブレが出る科目。
① 記述の採点は家庭でも学校でもブレる
20〜30点単位で上下することすら普通。
だから1回分の点数で判断しない。
② “読み方の方向性” のほうが重要
- 記述の答え方が合ってるか
- 説明文の読み筋が取れているか
- 物語文で“気持ちの根拠”を拾えているか
こういう **“読みの質”**が安定していれば問題なし。
③ 合格者平均の±10点は誤差
国語は点差20点以内なら気にしなくてOK。
理科|年度差が大きい。点数の上下は“深追いしない”
理科は
- 出題単元
- 難易度
- 計算の多さ
が年度によって大きく違います。
① 点数が毎回違うのは普通
物理・化学が多い年度は得点しやすい
生物・地学が多い年度は苦手が出る
→ 上下ブレは科目の特徴。気にしない。
② 見るべきは“単元の抜け”だけ
- 電流
- 水溶液
- てこ
- 生物分類
- 気象
どれが弱いかだけチェックすれば十分。
③ 合格者平均の±5〜10点はOKライン
学校によって差はあるが、そこまで厳密ではない。
社会|安定しやすい科目。だからこそ“差が出やすい”
社会は4科の中で 最も点数が安定しやすい。
だからこそ、
“安定して合格者平均に乗せられるか”が大事。
① 一度高得点が出たら、その後も安定しやすい
漢字・計算のような“急に崩れる”要素が少ない。
② 苦手単元を特定すればすぐ伸びる
- 地理:統計
- 歴史:文化史
- 公民:憲法・三権分立
ポイントをつぶせばすぐ上がる。
③ 合格者平均より5点下でも、まだ巻き返せる
社会は 直前期が伸びる科目。
まとめ|過去問の点数は“数字そのもの”で判断しない
科目ごとに注目点は全然違う。
- 算数:内容分析がすべて
- 国語:読みの質と記述の方向性
- 理科:単元相性だけ見ればOK
- 社会:安定度と弱点単元
過去問の点数は
“その子の実力を見抜くヒント” であって、
合否を決める絶対値ではありません。
焦らず、
点数の“背景”を見る習慣をつけていきましょう。


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