12月〜1月。
どの塾でも必ず増える相談が、
「算数が急にできなくなった」「点が落ちた」 という悩み。
結論から言うと――
冬の算数スランプは“誰にでも起きるごく普通の現象”。
実力が下がったわけではありません。
この記事では、
冬に算数が落ちやすい理由と、
最短で立て直す具体的な方法 をまとめます。
冬に算数が落ちるのは“普通”|まずは安心していい理由
算数は特に、冬にスランプが出やすい科目。
その理由は以下のとおりです。
- 過去問に入り、難易度が急に上がる
- 集中力が続きにくい(疲労がピーク)
- 本番形式で“焦り”が出やすくなる
- ひとつのミスが連鎖しやすい
- 本番が近づき、プレッシャーを感じる
つまりこれは 実力が下がったのではなく、負荷が上がっただけ。
ここを理解しているだけで、親子の気持ちが軽くなります。
算数スランプの原因は5つに分類できる
冬の算数スランプの理由は、ほぼ以下の5つに当てはまります。
① 過去問そのものが“難しい年度”だった
毎年、算数の年度ごとの難易度は大きく変わります。
- 難しい年は合格者平均も低い
- 難度の高い年度を続けて解くと一気に点が落ちる
→ 年度の難易度を見ずに落ち込む必要はありません。
② 単元の“穴”が表面化してきた
冬は、共通して出る単元が絞られるタイミング。
だからこそ小さな穴が浮き上がります。
例:
- 速さの比
- 図形の切断
- 場合の数
- 割合の基礎
→ 穴を1つ埋めるだけで一気に戻ることが多い。
③ 焦りによる“読み落とし”が増える
問題文が読めていない=高学年にとても多い。
- 早く解かなきゃ
- 難しいかも
- 過去問だから点を取りたい
こうした焦りが、読み飛ばしを生む。
→ 温かい飲み物を飲むだけで改善する子もいます。
④ 時間配分のミス
冬は過去問演習が続き、
「最初の大問に時間を使いすぎる」
というミスが急増。
→ 解く順番の見直しだけでスランプが解消するケースも。
⑤ 体力・メンタルの低下(冬特有)
寒さ・乾燥・疲労・睡眠不足。
冬は集中力が落ちやすい季節。
→ 算数だけが落ちたように見えるけど、
“脳のエネルギーが不足しているだけ” のことも。
算数スランプ脱出の“最速メソッド”(直前期専用)
① 大問1〜2だけ解く日をつくる
算数の軸は 大問1・2 にあります。
- 正確性
- 読み方
- 計算力
- 思考の基礎
ここを固めると、算数全体が安定する。
→ 自信が戻る効果も大きい!
② 難問は“切る練習”をする
冬は解けない難問に時間を吸われがち。
- 合格者の多くが“難問は捨てる”
- 解けない問題があって当たり前
- 捨てる練習は本番に直結する
→ “切る技術” が身につくと、点数が安定します。
③ 図を丁寧に描くルールに戻す
雑に図を描く → 誤解 → ミスの連鎖
これは冬スランプあるある。
図を正しく描くだけで半分は解ける問題 が多いのが算数。
→ ルールを戻すだけで数日で回復する。
④ 復習は“似た問題を3問だけ”
冬の復習は量を減らすのが鉄則。
- 1問を深追いしない
- 類似問題で考え方を固定
- 子どもの疲労を増やさない
→ たった3問でも効果が出る。
親ができる“スランプサポート”
✖ やってはいけないこと
- 点数を責める
- 解けなかった理由を追及する
- 解法を押しつける
- 勉強時間を増やす
→ これをすると悪循環に入る。
◎ やったほうがいいこと
- 原因分類を一緒に考える
- 大問1が取れていたら全力で褒める
- 温かい飲み物を用意
- 過去問は“軽い気持ち”で取り組ませる
→ 親の落ち着きが、子どもの集中力を支える。
→まずは計算力。基本問題をミスせずに着実についていく力をつけたい。
まとめ|スランプは“伸びる直前のサイン”
算数は、
直前期に最も伸びる科目。
だから冬のスランプは、
“伸びる前の助走”みたいなもの。
✔ 数日〜1週間で戻ることが多い
✔ 本番に間に合うケースが圧倒的
焦らなくてOK。
むしろ ここを落ち着いて乗り越えた子が強い。
日ごろからミスの多いわが娘は、
ついには1×3まで間違えるまでになっていました。
これをどう克服していこうかまだ頭を悩ませていますが、
落ち着いて本番までに読み間違いやミスを減らす手助けをしたいと思っています。
大丈夫です。この3年間で実力はついてきているんです。
無駄なことは何もないです。


コメント